【美品】矢沢あい展公式図録 ALL TIME BEST 展示会限定 レア ●江戸明治和本●〈寺沢〉かな手本(抄録)\r【判型】大本1冊。縦267粍。\r【作者】寺沢政辰書。\r【年代等】正万延元年閏3月跋・刊。[越後国魚沼郡木落村]小幡佐忠太蔵板。\r【備考】分類「往来物」。正徳5年刊『〈寺沢〉かな手本』の抄録本。『〈寺沢〉かな手本』は、寺沢流の散らし書きの書道手本で、「春雨の御つれづれ、『源氏』御なかめのよし、紅は染るに色をますにて候へは、御学問も御うら山しくぞんじ候。めでたくかしく」のような仮名文を大字・無訓で綴ったもの。全3巻で、上巻は春雨の徒然に『源氏物語』を学ぶ人への激励の手紙から菖蒲節句祝儀の礼状までの6通、中巻は七夕祝儀状から歳暮祝儀状までの4通、下巻は御機嫌伺いの文から名月の感想を述べた文までの4通と和歌10首および「平仮名いろは」を載せる。下巻後半部を除き、武家ないし上層庶民の女子用消息に頻用される例文が中心。なお、本文末に「菊月日、寺沢氏」と記載するのは、本書刊行(正徳5年1月)の前年の正徳4年9月を示すか。また、後半の『〈寺沢〉かな手本』は、寺沢流を崇敬する小幡氏が江戸に出張の折、たまたま本書(下巻のみと思われる)を入手したため、同好の士に頒布するために複刻したものという。この抄録本は正徳板の下巻のみを模刻したもので、概ね正確に複製してあるが、字間や行数が異なる丁もある。また、製本所は江戸浅草の伊豆屋清助とあるので、江戸で上梓したものである。\r★原装・題簽付・極美本。稀書(他に所蔵無し)。